Home > 入学案内 > 在校生・修了生からのメッセージ

在校生・修了生からのメッセージ

高専より本コースに入学!   荘司 成熙

私は高専で電子情報工学を専攻し、本コース入学後に初めて原子核工学に触れました。原子核工学は分野を横断する広く深い学問体系であり、その広大さに驚かされます。しかし様々な分野とコラボするからこそ、世の中にはまだ無い新たな価値を創造できる可能性があり、本コースはそれを実現する最適な環境だと思います。

海外から本コースに留学!  鄭 誌偉

原子力発電はグリーンかつ持続可能なエネルギー源であることから、私は本コースを選択し、本来の専攻である化学に限らず学際的な視点から原子力工学の基礎知識を身につけました。原子炉や再処理工場を訪問する貴重な機会もあり、自分の研究が現在および将来の社会にどのように影響を与え、重要であるかを実感しました。

次世代革新炉に関する研究に従事!  北村 嘉規

ゼロカーボンエネルギーである「核融合炉」について、国際プロジェクトとして ITER の建設が進められ、更には世界中でスタートアップ企業が立ち上がり、凄く盛り上がっています。私は、この核融合炉の実用化を加速するために、候補冷却材である液体金属流体と三次元造形構造材料との材料共存性に関する研究を行っています。

放射線医療応用に関する研究に従事!  水戸谷 理沙

放射線は DNA( 遺伝情報 ) に損傷を与えると言われていますが、生体にはその損傷を認識し、修復する機能が備わっています。このメカニズムを理解することにより、身体への負担が小さいがん治療や、効率の良い治療方法の開発が期待されます。これを実現するために、私は放射線を用いた幅広い分子・細胞生物学実験に取り組んでいます。

MIT 学生交流プログラムに参加!   佐藤 八起

自分と文化的な背景が異なる人達の中に飛び込んでいくことは、大変刺激になりました。学問的な学びはもちろんのこと、MIT 学生の学業に対する姿勢や考え方、様々な文化が混在する社会の実際など、体験として学ぶことが多くありました。留学中に得たことは、今後の人生を豊かにする糧となっています。

IAEA インターンシップに参加!  三星 夏海

私は国際原子力機関(IAEA)の原子力安全・セキュリティ局で半年間のインターンシップに参加しました。原子力安全に関する年次報告書の作成業務に携わるなど、非常に貴重な経験を積むことができました。同僚や他国のインターン生からも多くの刺激を受け、将来国際的に活躍したいという思いが強くなりました。

JAEA(日本原子力研究開発機構)に就職!  Gerard Rovira

原子核工学コースで学ぶことにより、原子力技術に関する深い知見が得られ、さらには優れた原子力研究者との共同研究の機会を持つことができました。本コースでは、非常に卓越した専門性を有した教授から、とても穏やかな環境の中で丁寧な指導を受け、大学生活を大いに楽しむことができました。ここで得た技術と専門知識を土台に、今こうして原子力に関する研究ができています。

過去の在学生・卒業生からのメッセージ

博士課程に進学!   篠田 泰成

知的好奇心から来るワクワク感を大切にして、大学院での研究にもう少し携わりたいと思い進学しました。もちろん、多くの不安はありましたが、勇気を出して臨んだ結果、多くの困難を乗り越えられたと思います。博士課程では多くの出会いや、大きな挑戦の場があり、それは人生においてかけがえの無い宝物になると思います。

福田 航大さん(M2、小原研究室)

原子力分野には、課題が山積しています。それらの解決のために、自分の専門分野に強みを持ち、加えて広範な教養のある人材が必要とされています。本コースには、そのような人材を育成するために、充実した研究環境、特徴的なカリキュラム・プログラム等が用意されています。そのため、自分の専門分野はもちろん、それ以外の多分野にまたがる教養を身につけることができます。実際、私は物理系の研究室に所属していますが、生物学や化学、社会科学など幅広い分野の講義を受講することができたため、有益な知識を得るだけでなく、物事を多角的に見る力を養うことができました。さらに、本コースには多くの留学生が所属しているため、気軽に国際交流を行うことができます。というより、国際交流せざるを得ない環境なので必然的に国際性が身につきます。また、国内外への研修派遣の募集も充実しているため、望めば様々な経験を積むこともできます。何より、学生、先生方、事務の方々と良い人ばかりです。もし、少しでも気になればどのような方法でもよいので問い合わせてみることをおすすめします。

 

山崎 あかねさん(M2、松本研究室)

学問は高度になるほど分野の垣根がなくなると言われていますが、原子核工学コースはそれを体現しているコースの一つであると思います。本コースでは、修士課程入学から研究室配属までの3ヶ月間に他の研究室を周ることや物理・化学・生物の様々な分野のクラスの開講により、原子力について多角的に学びます。さらに本コースは昨今の原子力分野を支える多くの修了生を排出していることから、様々な企業への見学やJAEAなどの研究機関へのインターンシッププログラム等が豊富にあります。私自身も本コースが中心となる交換留学プログラムに参加し、フランスへ留学する機会を得ることができました。現地での苦労は少なくありませんが、他国の人々の原子力についての意見や日本の原発事故の捉え方、また政治などの社会情勢について議論するなど、自分の視野が広がる貴重な経験ができ、非常に有意義なものでした。本コースでは自分の意欲さえあればあらゆる経験をすることが可能です。ぜひ説明会や研究室見学に足を運んでみてください。

 

菊原 哲さん(D3、相樂研究室)

原子核工学コースでは、例えば核分裂の研究のみをしているわけではなく、物理、機械、材料、科学、生物系…と研究は多岐に渡り、様々な専門出身の人が集まっています。講義ではそれら専門分野が基礎から取り扱われるので、自身の出身を問わず一から学ぶことが出来ると思います。また国際政治・経済との関わりや、世界各国のエネルギー事情など、原子力の社会的側面も併せて多角的に学ぶことができます。国内外のインターンシップの機会も多く存在し、原子力の現場を体感できることに加え、自身の人間的成長も期待できるでしょう。現在私も米国に留学中で、原子力セキュリティ分野の最先端を学ぶとともに、文化の違いや多様性に毎日驚かされています。
私は2011年の原発事故をきっかけに、文理含めた広い視野を持って原子力を学びたいという思いから、本コースを志望しました。自身の専門を深めつつも、専門外についても学べるという環境に大変満足しています。

 

髙橋 誠さん(2016年3月修士課程修了、現・(株)IHI勤務)

現在は国内メーカーに勤め、原子力発電に関する業務を行っています。本コースでは、原子力発電および量子科学の基礎、応用、そして原子力発電に関しては現在我が国が抱えている技術課題などホットなトピックまで幅広く学ぶことができます。実験科目もあるため体験的に知識を深めることが可能です。職場でも、本コースで修得した知識や経験が活かされていると日々感じています。また、研究生活については、国内外でご活躍されている先生方の丁寧なご指導の下、最新の実験設備が整った中で研究を行うことができます。加えて、在籍する学生の専門は様々で、かつ国際色豊かな環境であるため、学術面だけでなく生活面でも刺激のある研究生活を送ることができるでしょう。
原子力について学びたい方や、量子科学にご興味がある方は是非一度先生方や研究室を訪ねてみてください。

 

水田 直紀さん(2016年3月修士課程修了、現・日本原子力研究開発機構(JAEA)勤務)

原子力工学は、物理、化学、機械、材料をはじめとした幅広い分野の知識が求められる総合的な研究分野です。本コースの特色の一つは、授業と実習に専念する期間が一年次の前期に設けられており、その後に研究室へ配属されることです。そのため、学部時代の専門が原子力ではない学生も、原子炉物理や原子力材料、放射線工学など原子力分野に関する様々な科目を基礎からしっかりと学んだ上で、自身の研究に取り組むことができます。また、他大学との連携講座をはじめ、国外大学への留学、外部機関へのインターンシップなど多様な制度が整備されているため、それらに参加することで様々な見識を広げることができます。本コースの研究室が行っている研究内容は多岐にわたります。少しでも本コースに興味を持った方は、各研究室を積極的に訪問されてみてはいかがでしょうか。自身が取り組みたくなる研究が、きっと見つかります。

 

石飛 宏和さん(2012年3月博士課程修了、現・群馬大学助教)

原子核工学は「総合工学」のひとつとされており、炉物理、熱流体、材料、化学工学などに関して学ぶことができます。そのため、自分の専門分野以外に視野を広げることができます。原子核工学専攻は、教員数に対する学生数が比較的に少ないため、丁寧な研究指導を受けられる傾向があります。近年の重要な変化としては、実験系科目の充実があります。講義で学んだ内容について、自ら実験し、解析することによって本当の知識になると考えています。
また、原子核工学専攻は多くの留学生を受け入れている為に、異なる文化的背景を持った学生とコミュニケーションをとる機会が多いのが特徴です。彼らの主張を理解するためには、教養を積む必要があります。世界で活躍するためには教養は必須になると思いますので、大学院生の間に意識を持って勉強しておくことは大変重要です。機会を得れば、インターンシップ等で海外に派遣されることもあります。