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コースカリキュラム概要

 「原子核工学コース」は、わが国の原子力研究が始まったばかりの昭和32年に、現在でいう大学院大学を先取りした形で創設され、これまでに1000人を越す多くの卒業生を世に送り出しています。本コースの教員の大部分は、ゼロカーボンエネルギー研究所の教員であり、大多数の学生諸君は、スペースや設備に恵まれたゼロカーボンエネルギー研究所において、第一線の原子力研究に接することができます。

 本コースでは、原子力産業やエネルギー産業などの分野で活躍できる人材の育成を目指しており、核エネルギーを中心とした高度な専門教育を行っています。カリキュラムは「基礎科目」、「専門科目」、「概論科目」から構成されています。原子力の現場を体で理解してもらうために、原子炉のある他機関等に出かけて行う「原子核工学実験」が用意されています。さらに、専門の幅を拡げるために、他コースのエネルギーに関連した科目を幾つか推奨しています。具体的な科目一覧は別ページに示されているとおりです。この様に、数多くの科目が開講されていますので、指導教員と相談の上で、科目を選択することを勧めます。

 本コースの科目を修得するだけにとどまらず、学部の出身学科に近い分野など他コースの分野にも興味を持つ学生は「副専門制度」を利用して勉学の領域を拡げることができます。詳しくは入学後に学習案内を参照してください。

 本学には「原子核工学コース」に対応する学部段階の学科がありません。そこで、本コースでは学部において、例えば東工大の学科名でいうと、数学、物理学、化学、情報科学、地球惑星科学、金属工学、有機材料工学、無機材料工学、化学工学、高分子工学、機械科学、機械知能システム学、機械宇宙学、制御システム工学、経営システム工学、電気電子工学、情報工学、その他の関連学科でそれぞれの専門分野の基礎を修めた者が修士課程に進学しても、上記の目標に適する専門知識を修得できるようにカリキュラムが配慮されています。すなわち、学部での所属学科が何であれ、「原子核工学」の専門知識を修得することができます。

 本コースは博士前期課程としての修士課程および博士後期課程を用意しています。「在学期間の特例」の制度により、修士課程における在学期間を含めて最短3年在学すれば博士の学位を取得することができます。最近はこの制度を利用して、修士課程を1年で、あるいは博士課程を2年で修了する例が増加しています。いずれ1+2の3年で修了する人が現れることでしょう。