2. 鉛・鉛ビスマス冷却高速炉
鉛や鉛ビスマスはナトリウムと比べ化学的に安定で、鉛ビスマスの融点はほぼ同じであるにもかかわらずいずれの沸点もナトリウムに比べはるかに高い。またボイド係数を負の方にシフトさせることが可能なことから、これを冷却材として用いることにより固有安全性を高めた熱効率の高い高速炉の設計が可能となる。特に中性子の閉じ込め性能に優れた特性を利用して小型長寿命炉の設計が世界のいくつかの研究施設で開発されている。このような炉は離島や開発途上国向け原子炉として、また電力以外の利用でこれからの需要が期待される。