COE-INES のタイトルは「世界の持続的発展を支える革新的原子力」です。これが私達の目指しているものですが、もう少し具体的にお話します。
革新的原子力の目指すもの
第 1 話と 2 話で資源と環境に関して原子力は優れた特長を有していることを述べました。即ち持続性の問題に関係します。第3話では原子力に固有の3つの問題を挙げました。 COE-INES ではこれら4つの問題、即ち
@ 持続性 A 安全性 B 廃棄物 C 核拡散
の問題を同時に解決することを目指しています。
現在の原子力もこれを目指しているというご意見もあろうかと思います。半世紀前このようなことを目指して原子力は出発したはずです。しかし多くの可能性を切り捨てることから出発し、ほぼそのままで現在に至っています。多くの可能性にチャレンジすること、これが革新的原子力のやろうとしていることです。
COE-INESの4つの柱
COE-INES で扱うのは研究だけではありません。
@ 研究 A 教育
B 社会 C 国際
を4つの柱としています。教育を行うのは大学として当然です。原子力の発展にとって優れた人材の育成は不可欠です。社会の重要性に関しても論を待ちません。先に述べた4つの問題はいずれも社会と密接な関係をもっています。これら4つの問題は世界人類の問題でもあります。この意味で国際は重要な活動の柱となっています。
COE-INESで心がけていること
COE-INES を進めていくとき、
@ 自由な発想 A 全体を見通す目
を重視しています。原子力にとってこれが重要なのは言を待ちません。しかしこれをあえて主張するのは、今の日本の研究開発からこの2つが消え去ろうとしているからです。 |