東京工業大学 21世紀COEプログラム 世界の持続的発展を支える革新的原子力
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計画内容について 目的・重要性
拠点形成計画
目的・重要性
目的・必要性:
本拠点研究テーマに関し、我々は東工大原子炉工学研究所と連携して常に世界の潮流の先端の研究を行ってきた。10年以上前に「自ら整合性を有する原子力システム」の構築を目指して組織的な研究を開始した。この中で放射性廃棄物のゼロリリースを目指した燃料サイクルの研究や、機器や運転員に頼らない自然のメカニズムだけで安全を保障できる原子炉の研究を行ってきた。現在ではこれに核拡散抵抗性を加え、核拡散・放射性廃棄物・安全の問題を同時に解決する原子力システムの構築を目指した研究を行っている。
東工大はこのような世界で唯一といってよい原子力全体を考えしかも自由で多様な研究を行っている研究機関として、今まで国際会議を開催する等して多くの国際交流実績を蓄積してきた。本拠点計画ではこれらの実績を基にして「国際革新型原子力システム研究センター」を設立するとともに及び「国際原子力教育拠点」を確立する。ここでは総合的な視野に立った研究・教育を行うが、原子力固有の分野を重点的に配置し、その他の分野は学内、国内あるいは世界から容易に協力が得られる体制を整える。(1)のテーマを軸として原子力全体を見渡しながら先端を行く研究を行うと同時に、これを通して教育を行うことにより、総合的・国際的な視野に立った世界最高水準の研究教育を行う。


重要性:
エネルギー資源枯渇問題や地球環境問題を解決し世界の持続的発展を考える時、将来のエネルギーとして原子力は極めて重要なものと位置付けられる。しかし現状では多くの問題を抱えており、この解決のためには研究開発が不可欠である。このような研究には従来の技術に囚われない自由な発想が重要である。しかるに我が国に限らず世界の原子力研究の現状は、現在運転または開発中の原子炉に束縛されるか、あるいは展望を持たない雑多な研究の中で行き詰まっている。現在ほど未来の原子力に展望を与える先端的研究が必要とされている時代はない。このような考察により本拠点研究の2つのテーマ(革新型原子炉システム、高レベル廃棄物消滅を指向した革新的分離変換システム)が原子力全体にとって極めて重要であると判断した。


発展性:
COEでは原子炉や燃料サイクルの概念構築と基盤技術研究の革新的な領域での成果を狙っている。これは将来大きく花開く分野を開拓することに繋がり、将来の研究の大いなる発展が期待される。
なお革新型原子炉の開発に関しては、成功した場合、ある段階に達すると大学から独立した専門の開発研究所に移されることになる。この場合でも、要素技術のかなりの部分は大学に残されるし、開発研究所から新たな研究テーマがフィードバックされるので、これらのフォローアップ研究も必要となる。



期待される成果:
世界の持続的発展を支えるため、革新型原子炉の具体的な概念、革新型原子炉を用いたエネルギー利用システム、革新的な分離核変換システムを提案する。更にこれらと関連した革新的基盤技術を示す。提案した原子炉、利用システム、分離核変換システムを実現するため、また革新的原子力研究開発を推進するための人材を育てるため、研究センターを設立し、教育拠点を確立する。

(1) 国際革新型原子力システム研究センター:本センターは世界のこの方面の研究のネットワークの不可欠の拠点となる。またアジアの開発途上国の原子力開発のよき協力指導助言機関となる。
(2) 国際原子力教育拠点:原子力を総合的に考えられる人材を育成する機関となる。アジアの開発途上国の原子力開発リーダーの養成機関となる。開発途上国にある教育機関の援助を行う。

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