研究活動

3.水熱分解法による汚染土壌・焼却灰処理技術

研究担当責任者:東京工業大学科学技術創成研究院教授 竹下健二
【平成26~27年度】
・有機酸を用いた水熱法によるCsの脱離試験を実施
 →有機酸の添加により、Cs脱離が促進されることを確認。
  粘土鉱物へのCs吸着量が多いほど、Csが強く吸着し、Cs脱離率が低下することを確認。
・次年度研究の予備試験
 →海水の添加により、Cs脱離が促進されることを確認。

『土壌の汚染回復と回収・固化技術』 -竹下健二(2016/1/22 東工大フォーラム)
【平成28年度】
・有機酸を用いた水熱法による土壌粘土質に強く吸着しているCs脱離試験を実施
 →最適な有機酸の選定(クエン酸)と水熱条件の調査。
・有機酸を用いた水熱法による粘土鉱物からのCs脱離機構を検討
 →粘土鉱物の溶解によりCsが脱離している可能性。

『土壌の汚染除去と回収・固化技術-1 水熱分解法による汚染土壌・焼却灰処理技術』 -竹下健二(2017/1/20 東工大フォーラム)
【平成29年度】
・模擬可燃性固体廃棄物を作製
 →汚泥焼却灰を想定し、粘土鉱物と植物を含む模擬焼却灰を作製。
・水熱処理法による模擬焼却灰からのCs脱離試験を実施
 →Csを効率良く脱離させることができたが、燃焼前の粘土鉱物よりもCsが脱離しにくい可能性が示唆された。
・実汚染土壌(福島県双葉郡富岡町)からのCs脱離試験及び、粘土鉱物の高温XRD測定を実施(CLADSと共同)
・カラム型連続水熱処理装置による粘土鉱物からのCs脱離試験を実施(CLADSと共同)
 →水熱処理法の連続化に成功。

『金属イオンを含む亜臨界水による汚染土壌からのCs回収--水熱条件下での粘土鉱物からのCs脱離促進--』-竹下健二、Xiang-Biao Yin(2018/1/10 東工大フォーラム)
【平成30年度】
・水熱処理法による模擬焼却灰からのCs脱離条件の最適化
・水熱処理中のCs脱離状態及び脱離機構を調べ、高効率化に必要な条件を抽出
・水熱処理法による実汚染土壌からのCs脱離条件の最適化、XRD測定による脱離機構の検討(CLADSと共同)
・カラム型連続水熱処理装置の改良、設計、作製。実汚染土壌からのCs連続脱離処理技術の確立
(CLADSと共同)

・連続水熱処理によるCs脱離プロセスの評価(CLADSと共同)

『土壌の汚染除去と回収・固化技術』-竹下健二(2018/12/26 東工大フォーラム)