研究活動

6.シビアアクシデント後の遠隔計測技術

研究担当責任者:東京工業大学科学技術創成研究院准教授 木倉宏成
研究担当者:東京工業大学工学院准教授 遠藤 玄
研究担当責任者:(再委託先)東京医科歯科大学生体材料工学研究所教授 川嶋 健嗣
【平成26~27年度】
a.パルスエコー法による超音波計測技術開発
現有の8チャンネルパルサーレシーバシステムとアレイセンサ、およびアレー回路を用いた開口合成システムを用いて、漏洩個所特定とデブリ形状把握のための計測システムの予備構築を行い、ソフトウェアの動作確認を行った。
b.多関節ロボットアームによるセンサポジショニング技術開発(再委託先:東京医科歯科大学)
既存の張力センサの高精度化のため、ワイヤの取り回し経路を変更し、安価・小型計測装置を設計した。
c.移動ロボットによるセンサ・アーム搬送技術開発
既存の防塵・防水性四輪駆動車両を、有線遠隔制御が可能な操作系を開発した。また、ワイヤ駆動型軽量5自由度アームの制御ソフトウェアを整備し、遠隔操縦で手先位置・姿勢を制御することが可能になった。

『シビアアクシデント後の遠隔計測技術』 -遠藤 玄(2016/1/22 東工大フォーラム)
【平成28年度】
a.パルスエコー法による超音波計測技術開発
前年度構築したデブリ形状把握と漏洩箇所特定のための計測システムの統合構築を行った。前年度までに開発した張力センサをさらに高精度にするために,ワイヤの取り回し経路を変更し,計測装置を安価かつ小型なものを新規に設計した。
b.多関節ロボットアームによるセンサポジショニング技術開発(再委託先:東京医科歯科大学)
前年度までに開発した防塵・防水性を備える四輪駆動車両を,有線の遠隔制御により操縦できる操作系を構築した.またワイヤ駆動型軽量5自由度アームについても制御ソフトウェアを整備し,遠隔操縦により手先位置・姿勢を制御することが可能になった。
c.移動ロボットによるセンサ・アーム搬送技術開発
センサ・アームを装備し遠隔操縦可能な新移動体ロボットシステムを統合開発した。

『シビアアクシデント後の遠隔計測技術』-遠藤 玄・木倉宏成(2017/1/20 東工大フォーラム)
【平成29年度】
a.パルスエコー法による超音波計測技術開発
従来のリニアアレイセンサーによる計測システムを改良して、扇型セクターアレイセンサーを2個利用した計測システムのソフトウェア開発を行い、漏洩個所特定とデブリ形状把握のための計測システムの改良を行った。
b.多関節ロボットアームによるセンサポジショニング技術開発(再委託先:東京医科歯科大学)
多関節ロボットアーム試作機の制御法を改良し、操縦者に対して視覚・力覚などのフィードバックが可能な統合的操縦系を構築した。
c.移動ロボットによるセンサ・アーム搬送技術開発
JAEA楢葉遠隔技術開発センターの実験水槽において模擬実験が出来るよう、共同で実験設備を拡充した。また、水槽上部でのロボットの位置・姿勢を計測するため3次元レーザスキャナによる位置・姿勢の計測方法を確立した。

『シビアアクシデント後の遠隔計測技術』-遠藤 玄・木倉宏成(2018/1/10 東工大フォーラム)
【平成30年度】
a.パルスエコー法による超音波計測技術開発
平成29年度に改良したデブリ形状把握と漏洩箇所特定のための統合計測システムの信頼性向上を図り、計測システムの総合評価を行う。
b.多関節ロボットアームによるセンサポジショニング技術開発(再委託先:東京医科歯科大学)
改良した多関節ロボットアームの信頼性向上を図ると共に、実プラントに適用するための知見をまとめる。
c.移動ロボットによるセンサ・アーム搬送技術開発
改良した統合システムの信頼性・運用性をさらに高めるためのセンサ搬送と超音波による流速計測を実現するロボットシステムを構築するとともに、JAEAの楢葉遠隔技術開発センターにて模擬漏水箇所特定実験を実施し、開発したシステムの総合評価を行う。

『シビアアクシデント後の遠隔計測技術』(2018/12/26 東工大フォーラム)