研究活動
4.フェリシアン系吸着剤によるCs回収技術開発
研究担当責任者:東京工業大学科学技術創成研究院教授 竹下健二
【平成26~27年度】
・金属種の異なるフェリシアン系吸着剤を合成し、Cs吸着に適した溶液条件(pH、温度、塩)を調査
→Ni、Cu、ZnはpH 12においても性能が低下しない。温度及び塩の影響は少ない。 ・H29年度研究の予備試験 →Cs吸着後のフェロシアン化物を熱分解処理して水洗することにより、Csを高濃度で回収できることを確認。 ・H28年度研究の予備試験 →フェロシアン化物をシリカゲル上にゲルを用いた薄膜塗布によって固定化し、造粒できることを確認。 ![]() |
【平成28年度】
・フェロシアン化物の造粒技術の開発
→フェロシアン化物を多孔質シリカゲル表面上に高分子ゲルを用いた薄膜塗布によって固定化し、造粒体を得た。H27に作製した造粒体よりもフェロシアン化物担持量を増やすことに成功。
・フェロシアン化物造粒体を用いたカラムクロマトグラフィーによるCs回収試験の実施
→作製した造粒体がカラム充填剤に適した材料であることを確認。
![]() -竹下健二(2017/1/20 東工大フォーラム) |
【平成29年度】
・アルミノシリケート含有多孔質ガラスによるCs吸着試験の実施 →多種金属イオン含有廃液からCsを選択的に吸着することを確認。
・アルミノシリケート含有多孔質ガラスによるCsの固定化試験の実施→Cs吸着後の機能性多孔質ガラスを850~1200℃で加熱溶融することによりガラス固化体が得られ、Csをほぼ全量、固定化できることを確認。
![]() -竹下健二、Xiang-Biao Yin(2018/1/10 東工大フォーラム) |
【平成30年度】
・プルシアンブルー類似体で濃縮回収されたCsを硼珪酸ガラスで固定化 ・水熱分解後の水相のCsをアルミノシリケート含有多孔質ガラスで吸着、固定化 ・Csを固定化したガラスの浸出試験によるCs保持能力評価 ![]() |